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Author:mauitrain
デイトレーダーのあらなみです。
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スキャルピングをメインとして、個別株信用、先物、FXを売買して家族の日々の糧を得ております。
投資を始めるにあたって、要するに何から手をつけたらいいんだ、ということがわからない、色々と本を読んでみたけれど、結局、儲けるに至らない、そういう人も多いと思います。
そういう私も、本当に沢山の本を読んできました。本を何百冊も読み、多くの高額セミナーに参加してわかったこと・・・それは、本当に役に立つと思える本は、10冊に1つ、いや、もっと少ないということでした。
投資について、これから勉強してみようという意欲のある皆さんのご参考になれば、と思い、私の感想など書いてみたいと思っています。

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あなたも株のプロになれる
あなたも株のプロになれる


9784496013560.jpg

立花義正
同友館 四六判 356頁 1987年4月発売
1,890円 (税込)


★★★★★

主な対象者:初心者から上級者まで投資家全員


多くの投資家は「当てよう」という努力に相当なエネルギーを消費している。その膨大なエネルギーを「技術の習得」にむけたならば、短期間に見違えるほどの進歩を示すに違いない。

私が8年かかって目がさめたこと、おそらく一般の投資家では一生かかっても目がさめない人が多いのではないかと思われる「勉強の仕方」と「売買の実行力」について、できるだけ早く目覚めて(というと大げさですが、気が付いて、そして試行錯誤の期間を短縮して)頂きたいということなのです。

大人はどうしても理論から入りやすいもので、一度はおぼれて痛い目をみないうちには、相場技法の重要性を感じないものでしょうから、仕方がないのかもしれません。

大きな損を経験すると、今度は当てよう、損しまいという欲と恐怖のために、一発必中を狙うようになってしまうのでしょうか。

あんたのような人を私はいやというほどみてきたよ。はじめは少し儲かる。たまには大きく儲かることもある。しかし、一転して大損するか、あるいはジリ貧になる。狙った株は次々にはずれて、夢がだんだん消えていくんだね。それでもなんとか大きく当てて、という夢を持ち続けている。当てよう当てようという「当て屋」から脱皮しなければいけないんだが、まずほとんどの人はできない。一生かかってもダメだ。

要は、「やり方」に上手になることだ。当て方というのは上手にならないからね。

おじいさんは、「腕が未熟では儲からない」といいました。まさにその通りです。相場は腕でとるものなのです。そうでないならば、学者でも儲かるはずです。
また、「スッテンテンになるのは時間の問題」ともいいました。まったくそのとおりで、自分をみればよくわかります。

おじいさんは、私に対していろいろいってくれましたが、おそらく私の相場に対する姿勢、考え、やり方が、一般の相場の下手な人たちに共通する典型だったのでしょう。

知ることとできるようになることとはまったく別のものです。私の想像では、その技法を身につけ努力し、実行する人はきわめて少ないのではないかと思います。

知識先行がどうして悪いかというと、第一に知識のみ先行してしまって技術の習得をおろそかにするという一般的な欠点が指摘できます。


以上の引用は、この相場本の古典でもある「あなたも株のプロになれる」(立花義正)よりのものです。

実は、多くの人がこの本を単なる「ナンピン本」として読んでおられて、単純に「ナンピンの勧め」という理解の元に爆死する、といういわく付きのものです。
これは、相場本から単に手法を読み取ろう、という読み方しかしない「当て屋」発想から入ると、そう読めてしまいますが、この本の重要な役割は実は、その当て屋からの脱皮を勧めるものなだと私は理解しています。


私自身で言えば、相場本でおそらく一番繰り返し読んでいるのは、この本でしょう。流し読みを含めると数百回になると思いますが、もう本がバラバラになりかけており、指でこすった手垢が本の中心についているぐらいになっています。
そして、ラインマーカーだらけで、本を見た途端に、よくもこれだけ読んだものだ、という仕様になっています。
これに次ぐ本は、マーケットの魔術師ぐらいでしょうか。

何が正しくて、何が間違いだ、ということではなく、私の理解という意味では、この本は、間違いなく「脱皮本」です。

立花氏への批判も結構聞くのですが、その多くの人たちの前提が、この本を「ナンピン本」「逆張り本」としての理解の元に成り立っています。
また、この本を「手法本」の一つとしてのみ理解しており、「こういう手法の本なのね」というだけで読み捨てておられる様子です。
先ほどの引用は本の前半部分からですが、手法本としての理解なら、この前半部分は飛ばし読みでしょう。後半の「手法」の部分にしか興味がないのでしょうから、そこだけを読むのが手法屋の本の読み方です。

確かに、林本のグループに属するものですし、本の内容に林本の影響を色濃く受けていることに間違いはありません。
しかしながら、脱皮本として、この本の右に出る教科書には未だ私は出会ったことがありません。
当然にこの本を読んでも、ナンピンという手法以外のことは、まるで頭には入らない当て屋諸氏が多い(基本投資家のほとんどが当て屋のため、当て屋脱皮の勧めは目に入らない、手法のところしか読めない)ので、悪評も多いのでしょうが、私としては、これだけ多くの投資家への愛情のこもった本は見たことがありません。

私にとっては、今でも時折読み返したくなるような愛情に満ちた本です。


この脱皮ということは、私が多くの投資家を見ていても、これほど困難なことは他に無い、というぐらいに非常に困難ですし、できる人は多くはありません。そもそもそういう考え方すら存在しないのが普通です。
しかし、ここは遠回りに見えて、最も近道を示すものだと私は考えています。


脱皮考として、3回書きましたが、もし脱皮ということにご興味がおありでしたら、この「脱皮本」は超オススメの一品です。

脱皮考の記事

何万円という手法商材と比較すると、キラキラと輝いた呼び込みはありませんが、それ以上の価値はあると私は思います。




さて、これはここでの本旨ではありませんが、技術面でも立花氏のことを書くと、技術面での誤解が多いのもこの本の特徴でもあります。
これは、誤解する方が悪いということもありますが、書き手にも配慮が欠けている、ということがこれだけの誤解を生む原因になっていたのでしょう。
それは、立花氏が、投資家を脱皮させたい、という脱皮本としての位置付けを強くしてこの本を書いたものなので、氏の相場の見方、考え方というより、実践の売買のみに多くを費やしたことにあるのではと思っています。
また、分割と逆張りを強調したいがあまりに、トレンドの認識ということにほとんど触れていなかったことも原因しています。
また、当時は、目先で逆張りさえすれば、逆張りナンピンだ、という理解が普通だったのでしょう。
林先生の影響を色濃く受けた本の構成になっていることもあると思います。ですから、相場の見方やチャートの読み方については、「繰り返しグラフを書けば自然とわかる」「とにかく書け、そうすればわかってくる」という色彩が濃く出てしまって、立花氏がチャートをどう見ているかの記載がほとんど無い、というところから、多くの読者が具体的に書いてある目先のエントリー部分だけの理解に留まったのだろう、と思います。

ここで書くことは当然に私の理解という範囲ではありますが、立花氏の売買は、いわゆる世間で言う逆張りナンピンというものではなく、

トレンドに沿ったスイングトレード

に属するものです。
これは、氏の売買譜を何度もチャートに書いて見ている私の目から見て間違いありません。

昔はこういう概念そのものが存在しなかったのでしょうから、具体的にそういう表現ができなかったのだろう、と思料されますが、カテゴリーとしては、スイングトレードです。

これは、リンダ・ラシュキ氏やラリー・コナーズ氏が、スイングトレードの伝説本で推奨しているスイングトレードとほぼ同じタイミングを狙った売買となっています。

ただ、玉の入れ方に違いがあって、リンダ・ラリー氏のタイミングが反転の確認を待つのに対して、立花氏は、酒田押し目の数え方によって確認を待たずに目先逆張りでエントリーする、という方法論を取っている、ということです。
ただし、逆張りなので一定のレンジを捉えるという意味で、ナンピンを駆使します。
この目先の話を取り上げて「ナンピン本」という理解をされてしまっています。

しかしながら、目先反転を確認するのか、酒田の統計を使うのか、の違いであって、狙いは「トレンドに沿った押し戻し」であることについて、両者にまるで違いはありません。

立花氏の売買は、中期(ここでは数カ月単位)のトレンドに逆らって、逆張りして底を狙うのだ、といううねり取りナンピンとはまるで違います。
また、予想が失敗したからその玉を救うためにナンピンする、という当て屋ナンピンとも1000%違います。


最先端の短期売買教科書と同じようなスイングトレードの売買が、今から28年前に出版された日本の本に詳細に紹介されていたということには、驚きます。
しかも詳細な2年間の実践記録があるのです。

そういう理解をしている人が非常に少なく、下がったら買え、買い増しだ、ナンピンだ、という理解しかされてこなかったことについて、残念に思うのは私だけなのでしょうか。
(もしかしたら私の理解が違う、という話もありますが(笑)、立花氏へのこの理解はマイナーなのかどうか、同好の士がいないので私にはわかりません。)

ナンピンエントリーというのは、損切りが非常に難しいものですが、立花氏は、トレンドを間違った、と判断したらすぐさま損切りを実行しています。

ベースは、トレンドの認識にあり、チャートはトレンドを見るためのものである、ということは、この立花本にも実は書かれているのです。
(ただしさらりと書かれているので、読み取れる読者はほとんどいないでしょう。ここは林先生のバイアスがかかっていたのかもしれません。)

そして、トレンドに沿って、押し戻しを待って、逆張り分割でエントリーする、もし、そこがトレンド転換なら、損切りして、今度は反対に玉を建てる、この繰り返しが立花氏の売買です。

ただ、技術的な話は、この本の価値の本のほんの一部でしかありません。
それよりも重要なことは、脱皮本としての価値にあるのです。


なお、立花派の方は、この本を「分割売買の教科書」という受け止め方をされておられますことを付け加えておきます。
立花派からすれば、そもそもトレンドがどうしたこうした、などのチャートの見方を書いたものではない、ということです。
ただ、初心者が読めば、どうしても「逆張りか、順張りか」などチャートの読み方から入るので、そこで誤解を生じさせる原因になっている、と私は思っているところなのです。

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欲望と幻想の市場 - 伝説の投機王リバモア
欲望と幻想の市場 - 伝説の投機王リバモア


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エドウィン・ルフェーブル, 林康史
東洋経済新報社 四六判 341頁 1999年4月発売
2,310円 (税込)


★★★★★+

主な対象者:全ての投資家(ただし読者を選ぶ)

もう一冊のリバモア本のおまけで紹介していたのですが、こちらも独立して紹介することとしました。

こちらは、何と最高ランクプラス1です!!

こちらの本の評判は、前に紹介した世紀の相場師ジェシー・リバモアと比較してあまり評判にはなっていない、ものですが、こちらも素晴らしい本です。

この本と前書との違いがどこにあるのかを通じて、この本の意味を見てみたいと思います。
世紀の相場師本は、そもそもリバモア自身が書いたこちらの本を参考にして書かれています。

孤高の相場師リバモア流投機術 大恐慌を売り切った増し玉の極意



この本と、世紀の相場師ジェシー・リバモアはかなりダブりが多く、作者のリチャード・スミッテンが本人の本を参考にしながら、欲望と幻想の市場とリバモアの生い立ちなどを参考に本を書いたのだという感じです。

こちらの欲望と幻想の方は、ルフェーブルが数週間にわたりリバモアへのインタビューを元に書いたものだということらしいです。

どちらの本がどうなのか、ということを考えると、どちらも読めばいいわけですが、内容の違いが少々あります。

まず、「世紀の相場師ジェシー・リバモア」ですが、こちらは、具体的なマーケットの観察の方法論だとか、リバモアが取った戦略について、だとかが具体的に書かれています。
これは、「孤高の相場師リバモア流投機術」に書かれていることもありますが、それだけではないマーケットの観察方法など、具体的に説明されている部分が結構あります。
特に株式市場の観察においては、重要なポイントがいくつもあります。

一方で、「欲望と幻想の市場」ですがこちらは、具体論においては前書に明らかに譲ります。しかし、こちらには、とにかく「名言」「格言」とも言うべき、「トレーダーの心」がこれでもかこれでもかと描かれているのです。
これらの一つ一つは、宝石のような輝きを持っており、経験のあるトレーダーなら、ページをめくるごとに、思わず「うーん」と唸ってしまうことが度々起こることでしょう。

こんな本に他にお目にかかったことは私はありません。
何故これほどまでに、トレーダーの心をえぐっているのか、と思えるような記述の数々なんです。

まえがきにもありますが、つぎのようなことです。

「現代を代表するトレーダー30人余りに行なったインタビュー(『マーケットの魔術師』)のなかで、私は、すぐれたトレーダーを目指す者が読むべき書物は何かと必ず質問した。その回答のなかで最もよくあがった名前が、70年以上も前に書かれた本書だった。
この本が時を超えて読みつがれている理由は、トレーダーの心の動きを的確に捉えているからだと思う。相場で学んだこと、失敗、洞察が率直に語られている。相場の経験者であれば、まさに真理だと感じるに違いない。本書がエドウィン・ルフェーブルというペンネームを使った、あの稀代の相場師ジェシー・リバモア自身の手になる自伝だと錯覚する読者も多いのではなかろうか。

本書はすぐれた相場観察の宝庫である。すでにウォール街の常套句となり、その出典は忘れられているが、本書が出所の名言も多い。例えば、「(相場では)買い始めるには高すぎるということはないし、売り始めるのに安すぎるということはない」がそうだ。しかし、本書は、いたるところ素晴らしい文言に溢れており、その一部を切り取ることなど不可能なのだ。」


私は、「マーケットの魔術師」を最初に読んだ時から、その魔術師たちの多くが「この本だけは読んでおけ、トレーダーの心そのものだ」と本書を紹介しているのを読んで、どうしてもこの本が読みたくなりました。

そこで、洋書を米国アマゾンで買い求めたのです。ところが、私の稚拙な英語力ではとても太刀打ちできませんでした(笑)
とても残念でした。洋書は読むことは読むのですが、チャートの本とか、システムの本とか、大した英語力がなくても読める本が私の限界だったのです。

そして、1999年4月、ついに本書が翻訳出版されました。
もう、狂喜しました。
発売当日は、本屋に一人で並ぶ、という感じで、家に持って帰ってむさぼるように読んだのを覚えています。

ところが、最初に読んだときには、実は、翻訳にとても違和感を感じたのです。そして少し残念に思いました。

というのは、例えば次のような部分です。

「欲望と幻想の市場」の翻訳では次のとおりです。
「ウォール街で長年浮き沈みを経験した者としてこれだけは断言できる。
おれが大きく儲けられたのは、決しておれの頭脳によるのではなく、相場に腰を据えてじっくりと居座ったからなのだ。
これの言わんとすることがおわかりだろうか。相場に頻繁に出入りしない辛抱強さだ。相場を正しく判断するのは決して難しいことではない。いつでも、上昇相場でも早い時期から強気になっている者、また下降相場でも初期段階から弱気になっている者は多い。
多くの人が取引のタイミングの判断という点では極めて正確に、まさに最大の利益が約束されたも同然のところでポジションをとる。
しかし彼らの収益率はまさのおれの経験と一致する、つまり、それでもほとんど儲からないのだ。相場の判断に優れ、かつ辛抱強い人というのはなかなかいない。それは習得するのが最も難しい技だと思う。
しかし投機家としては、このことをしっかり習得してはじめて大きく儲けることができるのだ。このことがわからないうちは何百単位でしか儲からなかったのが、わかった後では文字通り何百万という単位で容易に儲かるようになるのだ。」



同じ部分ですが、これは「ファンドマネージャー」という本で、この本の同じ部分を引用したところです。
「ウオール街で長年過ごし、百万ドル単位で儲けたり損したりしてきた経験を踏まえて、以下のことを申し上げたい。
大儲けしたといっても、私の相場の見方が正しかったからでは決してなく、持ちこたえたからだったのです。
分かりますか、腰を据えて座るのです。相場を正し く見通すことは別に難しいことではありません。
実際、強気相場には強気筋が、 弱気相場には弱気筋が、それぞれかなり初期の段階でも大勢現れるものです。
タ イミングのつかみ方がうまく、大儲け間違いなしという段階で株の売り買いに入 った人をたくさん見てきました。
しかし、それでも、ちょうど私が失敗したように、儲け損なってしまうのです。
見通しが正しく、そのうえ持ちこたえることもできる、といった者はほとんどいません。
これは簡単に習得できるようなことで はないのです。
しかし、これを習得しなければ大儲けはできません。
トレーダー というものは、修行時代には数百ドル儲けるのにも苦労しますが、やり方をマスターした暁には、数百万ドルだって簡単に儲けられるようになるものなのです。」



正直、後者風を期待していた私は、少々がっかりしました。これはもちろん好き嫌いがあるものですが、私としては、もう少し格言風に翻訳してくれれば、と思いました。

運は天にあり。鎧は胸にあり。手柄は足にあり。 
何時も敵を掌にして合戦すべし。疵つくことなし。
死なんと戦えば生き、生きんと戦えば必ず死するものなり。


謙信の教えですが、こう書いてくれると、「ありがたいものだ」と思いますが、次のように書かれるとそうも思わない心理が働きます。

運命は天がきめるんやけど、生き抜くことは信念で、手柄は行動できまるんじゃ。
せやから、天命にせんと、自分の掌中で戦わなあかんのや。
死ぬ気で戦ったら生きて勝利できても、生き残ろうとしたら死んでまうで。


では、格言にならない(笑)

この本の評価が日本でもう一つなのは、それが原因なのかなあ、と思ったりします。

しかし、内容は素晴らしいものですので、どう翻訳してもしっかりと読めば、噛めば噛むほど味が出ることは確かです。

ということで、「世紀の相場師」VS[欲望と幻想」に勝敗を決めるとすると、

私は、「欲望と幻想」を勝者としたいです。
まあ、どちらも読めばいいだけですが・・・

翻訳には若干不満があるものの、その宝石のような名言、格言、の数々は、何度読んでも、心を洗われます。

この本こそ、「トレーダーの心そのものだだと私は言いたい本です。

何より、この本の素晴らしいところは、リバモアが何度も挫折して、その度に立ち上がっていくのですが、その不遇の時期にどう考え、何を反省し、そして失敗からどう学習したのか、そのプロセスをつまびらかにしている点ではないかと思うのです。

単なる成功者が書いた「教え」ではなく、成功と失敗を繰り返した人だからこそ書ける相場の苦しみ、その苦しみと絶望の中からの復活、その心構え、失敗をどう捉えていくのか、などなど、トレーダーなら当たり前のアップダウンが教えとして書かれています。

単なる成功話でも、成功者の押し付けでもありません。

ここには、マーケットの戦いではなく、自分の心との戦いの姿があるのです。トレードを通じて自分の心との葛藤の日々が鮮やかに描かれています。机上の空論ではありません。

だからこそ、多くのマーケットウイザードが激しく共感するのだと思うのです。

今現在トレードが上手く行かなくて落ち込んでいる方、どうしていいのか見えなくなっている方、そういう人には特にオススメです。

もちろんですが、小手先の手法を探しておられる方は読んでも意味がないでしょう。

それと、本書は、初心者にはわからない部分が多いのかもしれません。

相場というものは、おかしなもので、痛みを伴った損失を支払った者のみに、大切な教訓を与えてくれるものなのです。

まだその経験が乏しい初心者にとっては、この本の内容は、暗号のようなものになるのかもしれません。
本書の暗号を解くカギは、相場でダメージを受けるごとに授けられることになります。

初心者受けしない本 = 不人気本

でもありましたね。


そういえば同じフレーズがこの本にもありました。

すべきではないということを学ぶには、持てるもの一切合切を失うというのが一番だ。金を失わないためには何をすべきではないのかがわかった時、相場で勝つのに何をすべきかということがようやくわかり始めるのだ。


この本のタイトル、どうして直訳して「ある相場師の追想」だったらだめだったのだろうか。
「欲望と幻想」では、逆に何の本かわからないのではないか、とか、思ったりしますね。


世紀の相場師ジェシー・リバモア
世紀の相場師ジェシー・リバモア


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リチャード・スミッテン, 藤本直
角川グループパブリッシング (角川書店) 四六判 419頁 2001年6月発売
2,310円 (税込)


★★★★★

主な対象者:全ての投資家


この本は、超オススメです。
何故ご紹介しなかったのか、というと、隠してしたからです、というのはウソで、新刊本を中心にオススメしようというポリシーがあったからなのですが、これからは古い物でもいいものは書いていこうと思います。

私の相場本の蔵書は1000冊を超えます。このジャンルに限っては、ちょっとした図書館よりは多いと思います。
その中で、ここでこうやってオススメできる本はホンの1%以下ということになるでしょう。100冊に1冊の割合になるかどうか、という程度です。
持っている本の中でもそうですから、出版されている本全部となるとやはり大変な割合になってしまいます。
残念なことに、多くを当たらないと、これという宝には到達できないものなんですね。
しかし、当たった宝は投資本の場合凄い価値がある、そういうものがやはりあります。


さて、この本を改めてオススメしようと思って、今回はラインマーカー片手にせっせと読み返していたのですが、やはり本当にいいですね、素晴らしい本です。


実は、この本はいわくつきなんですが、それはどういうことかというと、もともとは2001年に発行されたものでした。
そして、大した部数も売れずに廃刊になりました。これはほとんどの本でそうなるわけですが、ところが、この本は、古本で何と

8万円!!

という値がついていたのです。2006年ごろのことだったかと思います。
アマゾンの古本で8万円でした。
私は初版を持っていたので、売るかどうするか、迷って、持っていたのですが、あぁー、あの時売っていれば、とちょっとだけ今は後悔(笑)

では、何故、この1000円の本に8万円なる値がついたのか。

実は、ネット上である噂が流れていたのです。

それは、

あのBNF氏がこの本を読んで成功したらしい

ということでした。

えぇっ・・・BNFの儲けの秘密がこの本を読めば出ているのか

と一時ネット上で騒然となったのです。

そして、8万円なる古本価格が誕生しました。

その値がついてから、1~2年後、この本は再び出版されることとなりました。

もちろん古本価格は大暴落しました。


ということで、何が書いてあるのか。あのBNFがこの本を読んで学んだこととは・・・

それは、○○○○です(笑)

BNF氏のコメントや色んな書き込みは私も読んでいますが、この本のああ、この部分なのか、ということはすぐにわかりますので内緒にしておきます。

個別株市場のある性質が書かれているのです。


ただ、BNF氏が読んだとして、参考にした部分はそれだけだったのだろうか。
というと、この本が示唆するところは、別の部分にあるのです。

また、他のプロの人でも「8万円でもいいから絶対に読め!!」ということもあったぐらいです。
私も、それぐらいの価値は十分にある本だと思っています。



多くの初心者が思っていること。

それは、勝っている人というのは、自分たちと何が違うのだろうか。

ということだと思います。

そして、初心者なりの結論は、

相場で勝っている人は、勝てる方法を知っている人なのだ

というものでしょう。
だから、その勝てる方法さえ知ることができれば、自分も勝てるようになる。
という結論が自ずと出てきます。

そして、その結論に基づいて、勝てる方法を探すことにやっきになる

これが、初心者の基本的行動パターンです。

しかし、多くの初心者のその期待は裏切られる運命にあります。
何故なら、儲けている人がやっている方法、手法というのは、そのほとんどがありきたりな道具を使って、在り来りな方法で売買しているに過ぎないからです。

私の周りにも大勢のプロトレーダーがいますが、全員が全員といって、シンプルな原理原則に従って売買しているだけなのです。

では、何が初心者と上級者を分けるのだろうか。

それが、○○○なんです。

また伏字かよ!!


ともったいぶるのはやめて、答えを言いましょう。

初心者と上級者を分ける大きな違いは、トレードに対する

「考え方」

にある

ということです。

考え方、何ぞや、どういう意味じゃ。さっぱりわからん。

そうだと思います。


人というのは、自分がどう考えているのか、という考え方に疑問を持つということを基本的にしないものです。

例えば、政治信条の戦い、右翼と左翼、それぞれどう意見をぶつけようとも、考え方に相違があるのだから、相入れることは決してありません。
イスラム教とキリスト教も同じ。基本となる考え方、信じていることがまるで違います。
キリスト教信者が例えコーランを読んでも、決して納得はしないでしょう。

信じるもの、考え方、というものを人は決して変えようとはしないものです。

相場に対する考え方も同じです。
初心者が持つ、やり方さえわかれば勝てる、という考え方は、誰に何を言われようと変わることはありません。

他にも上級者と初心者の考え方の隔たりは大きいわけですが、ことごとく初心者はアドバイスを受けても納得しようとはしないのです。

これが、トレードを難しくしている根本原因となっていることに、全くといって気がつかないわけです。

そして、表面上の手法やらトレードノウハウばかりを追いかけては自爆を繰り返します。

しかし、根本にある考え方が間違っているのだから、表面を取り繕っても意味がありません。

リフォームだと言って、内装を綺麗にしても、家の土台が腐っているようなものです。
これでは、地震が来れば一気に家は傾きます。


多くの初心者の方と接して、そして周りのプロトレーダーと話をして、両者で明らかに違うのは、手法ではなく、この相場に対する考え方、なんです。

手法に違いがなくても、初心者と上級者では、考え方がまるで違います

絵に書いたように違う、というか、面白いように初心者には考え方の共通点があるので、笑えてしまいます。

ですから、どんなに隠しても、その人が儲かっているかどうかは、10分話せば私にはわかります。

何故なら、

どんな手法を使おうが、考え方が間違っているのだから、相場で儲かるはずがない

ということが、大勢の投資家に接しているうちに、私にはわかるようになったのです。

とにかく、初心者は、金太郎飴のように、同じ考え方に固執しています。
もうほとんど執念のようなもの、ほぼ宗教、政治信条と同じです。
いくらこちらから話しかけても、聞く耳など持ちはしません。

逆に、本音を話すと「この人はウソを教えようとしている」「何かを隠している」と疑われることとなります。

それほどに思い込みが強いのです。
ですから、周りのプロ連中を見ても、初心者と話をするときには、初心者のレベルに応じて本音は言わず、相手が望むことを言ってお茶を濁すことがほとんどです。
私とて、本気で接しない人には、本音で話すことはありません。
何故なら、ウソだと思われるのがオチですし、余りにも自分たちが考えてる「こうすれば儲かる」ということとかけ離れているので、理解が不可能なんです。

ついでに言うと、プロ、上級者の人たちは、投資戦略はそれぞれ千差万別なのですが、そのトレードに対する考え方は、驚くほど共通しているのです。
これも、金太郎飴のように、みんな同じことを言います。こちらも見事です。

その結果、初心者VS上級者の考え方の違いが、見事に浮かび上がるのです。

私は、それを理解しているからこそ、このような話を書いています。




実は、この話を長々としたのは、このリバモア本を読むことで、

勝てる人の考え方

に触れることができる、そう思うからです。

触れたからとて、すぐにマスターできることではありませんが、この本を繰り返し読むことで、自分を洗脳することができるのではないか。
上級者の考え方に転換できる可能性を秘めている、そう感じます。

そういう意味で素晴らしい本です。
少なくとも、数年前には8万円でしか手に入らなかった本ですし、それでも多くの人達が「この本は8万円出しても読むべきだ」と絶賛していたのですから、2310円なら買いでしょう(笑)



ちなみに、私が評価しない本は、小手先のノウハウをコチョコチョ紹介している類のものです。

古道具屋さんじゃないんだから、たくさんの道具は不要です。

手に馴染んだ包丁一本あればいい

そして、当然、腕を磨かないといい料理人とは言えません。

色んなレシピを知っている人、たくさんの包丁を持っている人、それをいい料理人だ、という定義などどこにもありません。

そして何よりも、上級者と同じ考え方をすれば、初心者とてその日から上級者なのだ、少なくとも日々のトレーニングを積めば、その先には、答えがある、という実に簡単な事実なんです。

皆さん、皆さんの信じる道の先には、答えがありますか

ずっと答えの無い蛇の道を試行錯誤してきて、とてつもない無駄な時間を使ってしまった私からの心からの質問状です。


欲望と幻想の市場 - 伝説の投機王リバモア


こちらの本ももちろん超オススメです。翻訳に抵抗がある、という人もいるようですが、内容は一級品です。

両方の本ともに、

トレーダーの心そのもの

である、そう言い切れます。 

そして、

儲かるトレーダーの心を持つことが、儲けへの秘密の鍵だ

ということなのです。



渋谷高雄のトップトレーダー育成プログラム

渋谷高雄のトップトレーダー育成プログラム
価格:39,070円


★★★★★

主な対象者:初級から中級の株式スイングトレードを志す人


実は、いろんな本などをご紹介しているわけですが、何故か一番ご質問が多いのが、この渋谷氏のものです。

ですので、これまであったご質問ややりとりなどを整理しておこうと思います。


当初私がこの渋谷プログラムを購入したのは、渋谷氏の本が非常にトレードの本質をついており、スイングトレードの勉強になればと思い購入したわけです。
しかし、最初にこのプログラムを読んだ感想は散々でした。「本と違いないやないか。これだったら本と同じや!!」となったわけです。

しかし、その後、これに付随したDVDが送られてきたりしたことで、自分の中でも評価が一変しました。

これはこちらでご紹介したとおりです。

そもそも、この手の情報商材は、うさんくさい、というのが定番ですから、滅多なことでは評価できるようなものにはめぐり合えることはないでしょう。
というより10中8~9は、「がっかり商材」ではないでしょうか。
そのような中にあっては、徐々に評価が上がっていくという珍しい商材と言えるでしょう。


最近こういうことがありました。

ある方が、スイングトレードを改めて勉強したい、ということでしたので、私も何を素材にしたらいいのか、スイングトレードについての教科書的なものがないか、と探していたのですが、まさか林関連本をお勧めするわけにもいかず(笑)・・・と思っていたところで、「あっ、これがあった!!」となり、お勧めしました。

「テキストはもう一つですが、おまけのDVDが素晴らしいと思いますよ。」

ところが帰ってきた感想は私にとっては意外なもので、「たしかにおまけDVDはよかったですが、それよりも自分にとってはテキストが目から鱗の連続でした。」というものでした。

私にとっては、かなり意外だったわけですが、よくよく考えれば、私はプロのトレーダーですから、「そんなことは知ってて当たり前。」だったのです。

自分がわかっているから、といってそれを感想にしてはいけませんね。

逆に言うと、そういう勝つために必要な基礎知識すらあまりお持ちではない投資家が非常に多い、ということにカルチャーショックを受けました。

確かに市販の本を読んでも、パーツとしてバラバラに記載されていることはあっても、総合的に仕上げているようなものはないので、ベテランであればわかることでも、中級者の方であっても、知識としてはあっても、それをどう使えばいいのかを理解されておられないのかもしれない、そう感じました。

テキストには、渋谷氏の書いた本よりも目新しいネタがあるわけではないのですが、本などよりも一歩踏み込んでトレンドライン、リスク管理、など、ありきたりの道具を如何に実戦で使いこなすのか・・・これを初心者でもわかるように順序立てて説明されているのです。


目新しい道具を紹介する、勝率90%の秘密のオシレーターが書かれていることを期待する方には、このプログラムは不向きです(笑)

しかし、次のような方には向いているのではと思います。

①スイングトレードを目指して勉強しているが、これまで得た知識がばらばらで、いざ実戦となれば、どのようにその知識を総合して実際の売買に結び付けていけばいいのかがわからない。だから、実戦にあたってはいつも苦労している。成果があがらない。

②トレンドラインなど見方はわかっているが、それを実戦では使いこなすことができていない。

③環境認識ということの重要性はわかるが、いまひとつ理解しきれていないので、それをどう実際の売買に応用すればいいのかわからない。

④具体的なエントリーや利食い、損切りのポイントが教科書的にしか理解できておらず、実践では迷いの連続である。

⑤スイングトレードをもう一度総合的に勉強したいが、その教科書的なものはないだろうか。

⑥「そうか、これをやればいいんだ。」「これを続ければなんとかなるんだ。」というガイドラインが欲しい。


正直、彼の書いた本だけでは、個別の戦術の記述だけで、では実際にどうすれば、という「実戦に当たってのツボ」みたいなところが欠けています。
これだけでは、確かに初心者にとっては、しんどいかもしれません。
試行錯誤に費やす時間が相当かかるのだろうと思います。
というより、実戦では戸惑いの連続ではないでしょうか。
「本にはこう書いてあったが・・・また損切りだ!!」

そういう時間を短縮してくれるものがこのプログラム、という位置付けでしょう。

個別戦術の紹介が渋谷本、総合戦略に高めたのが渋谷育成プログラム、という違い、ということもできそうです。

私は、このプログラムをご紹介した方には、「これをベースにしてじっくりと1年から2年ぐらいをかけて基礎から練習していけばいいと思います。」というお話をしています。


さて、いいお話だけではありません。
実は、宣伝サイトを読むと、おわかりのとおり、いかにもすぐにでも利益が出るような書き方をしています。
これは、宣伝ですから、仕方がないのですが、正直、システムではないので、これを読んだからといって、明日から大金持ち、とはいかないです。

先ほども書いたように、基礎的なことを試行錯誤する時間の短縮にはなりますが、さりとていきなりベテランにワープできる、というようなものでもありません。

裁量トレードは、知識だけではなく、慣れと経験がものを言う世界です。どうしてもその訓練期間にかなりの時間を費やす必要があります。これは、仕方がないことです。

裁量トレードとは、職人の世界です。経験がものを言います。伝統工芸の世界、陶芸家、宮大工、料理人、外科医、など。
そして、スポーツの世界など。

全て・・・専門知識を得た上で、

①手に職をつけること

②技を磨くこと

③目利きをつけること

このどれもが・・・試行錯誤、鍛錬、経験値の蓄積が必要なことばかりであり、時間のかかることばかりです。

パイロットでベテランと初心者を選別する「年間飛行時間」がものを言うのです。


ただし、彼の書いている道、というのは、蛇の道やけも道ではなく、まじめに取り組めば、山頂にたどり着ける道である、ということは私の経験上からですが、言えるのではないかと思っています。

「これを続ければなんとかなるんだ。」というガイドラインになるものだ、という心得だと思います。

相場の世界には、この「まっとうな道」を示してくれるものが非常に稀有であり、貴重です。

これを読めばすぐにプロ・・・みたいな妙なネオンサインに引かれて入ってしまったが最後、地獄の入り口だった、ということが日常茶飯事の世界。

勝率90%、必勝戦略・・・の看板に誘蛾灯に誘い込まれるように入っていく蛾のようになっては時間の無駄でしょう。

真っ当な「入り口」を表示してくれている、ということだけで、私は評価したい、そう思っているのです。

例えて言うならば、フレンチレシピ本として優秀、という位置づけでしょう。

料理人と同じで、レシピ本は入り口として確かに必要だが、さりとて、「レシピ本」を手に入れたら、その日から一流のシェフになれるわけもない・・・そうお考えくださればいいと思います。



さて、先日も渋谷氏の本を読んでのご質問がありました。(この方は本を読んだだけだと思われます。)

質問内容は、「渋谷氏の実際の売買記録からの損切りは、本に書いてあるようなものではなく、ある程度含み損に耐えて、戻ってきたところで同値撤退やリカクなど、一見すると結果オーライになるような売買もしばしばみられます。そういったことを繰り返していたら危ないのではないか?と思いますが、いかがでしょうか。」というものでした。

これは、勉強をしている人にとっては、かなり切実な問題だと思います。本には、教科書的にしか書かれていませんから、なおさらでしょう。

(ちなみに育成プログラムでは、このような単発の売買ではなく、環境認識を含めた総合的な売買戦略について説明されています。)


私の回答を以下に記載します。


渋谷氏の売買記録については確認したことはありませんが、お書きになったことから類推してコメントします。

おっしゃていることは「システム的発想」からスタートしています。ですから、ルールは守らねばならない、となります。

渋谷氏がやっていることは、あくまでも裁量トレードです。裁量トレードというのは、原理原則はありますが、あくまで感覚と感性を鍛えてのトレードとなります。それが、実は利益の源泉でもあり、原理原則を頑なに守っては利益が出ないことさえあります。

さて、含み損に耐える、ということ。これは、テクニカルなことだけでなく、自己資金に対するトータルのリスク管理、環境認識などとの複合的要素が裁量トレードには求められます。

機械的に損切りしていては、損切り貧乏となる可能性すらあります。

その結果、予定よりも大幅なドローダウンを食らう結果となることも想定の上で、全資金的リスク管理上問題なければ、一旦粘ることもあるわけです。

渋谷氏は、おそらく大きなトレンドの流れに変化がないと判断した場合は粘る癖があるのではないでしょうか。

教科書として書く場合は、ここを「だましも多いので適当に粘れ」とは書けないので、どうしても「このラインを切ったら損切り」と書かざるをえないと思います。

しかし、ちょっとトレンドを切ることなどしばしば起こること。そこをいちいち損切りしていたら勝率は急降下です。
(特にスイングにおいては、ギャップによるだましが頻発するので、なおさらでしょう。)

小さな損で負けを認めることと、勝率のバランスは、熟練者とて悩むところ。
それを過去繰り返し売買している経験と、本人の好みでバランスを取るのが職人の腕、ということになろうかと思います。

もちろん、最終的なリスク管理が万全の上、ということになりますが。

とても悩むところだと思います。お気持ちお察しします。しかし、裁量とシステムは根本的に違う部分があるのですね。そこをお考えになってみてください。



(ちなみに、投資戦略とは、単発の売買について考えるものではなく、一連の売買を通じてトータルとして、如何に利益につなげるのか、を考えるものです。さらに、これに加えて、リスク管理やポートフォリオ、環境認識などを総合しないと、答えは見えにくい、と思います。)

テーマ:投資関係の本 - ジャンル:株式・投資・マネー

オズの実践トレード日誌
オズの実践トレード日誌

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トニー・オズ
パンローリング 四六判 440頁 2001年8月発売
6,090円(税込)


★★★★★+

まず、評価からいきますと、5つ星プラスの本で、最高評価としました。
その理由を書きます。

この本は、かなり前に出された本で、ご存知ないかたも多いんじゃないかと思います。

いずれは紹介しようと思っていましたが、新刊中心で考えていたので、タイミングを逸していました、というのは言い訳で、実は、正直なところあまり紹介したくない本でした。

しかし、ある方に質問されたことのコメントに丁寧に答えるのが面倒なので、つい本の紹介しますから・・・と言ってしまったので、仕方なく紹介します。


以下の文章は、個人的に本の紹介をお問い合わせいただいた方に対して、極秘でご紹介したときのお返事をベースにしています。

罫線売買航海術、トレーディングエッジ入門というのは、理屈です。
確かに戦略やエッジ、心理ということについて言及はされていますが、さて、実践となると、既に実践でそこそこ経験がある方にとってはいいのですが、初級者がこれを参考にとなると、難しいと思います。

ということで、オズの実践トレード日誌ですが、デイトレードの参考書として、これ以上の本はないと思います。

初心者でも受け入れられるやさしい言葉と、戦略ですが、だからといって、決して初心者向けの本ではありません。
私も今でも、最も何度も読んで、参考にしている本です。
ラインマーカーだらけで、本がかなり痛んでいます。

ただ、初心者が陥りがちな罠として、エントリーの売買手法、売買戦略こそが相場で勝つ道だ、と、信じて疑わない人にとっては、物足りない、となるかもしれません。

何故なら、この本には、サポート、レジスタンスを中心とした売買戦略しか掲載されていないからです。

ですから、この本の評価は非常に賛否がわかれるところだと思います。
ちょっと値段が張りますし・・・


実は、この本の価値は、戦略で相場を勝つのではない、と気がついた上級者こそが本当に価値を見出せる本なのです。

難しいのは、ここだと思います。初心者ほどこの本の価値を見つけられないんです。

この本には、トニー・オズの実際の売買記録が日々詳細に書かれています。

何故エントリーしたのか、何故、利食いしたのか、何故損切りしたのか。
つまりは、プロ投資家の横で、トレードを見せてもらっているようなものなのです。

それも、詳細な解説がついて・・・

これは、多くのトレーダーが最も知りたいであろう具体的なエントリーポイント、損切りポイント、そして何故、エントリーし、利食いし、そして何故損切りしたのか、など要因全てわたって、詳細に言及されているのです。

実は、相場の儲け方、利食いの仕方、については多くの本で書かれていますが、相場の損の仕方、損切りの具体的なポイント、について詳細に書かれた本は見たことがありません。

しかし、この損の仕方は、とんでもなく重要なことなのです。

しかも、その損を出してしまったときに、プロはどのような心構えでいるのか。

どのように損のトレードでの心理面のダメージを克服するのか。

という心理面の問題にも言及されています。

もう・・・ここまで書かれたら涙ぐんでしまいます。

これほどの内容なら、数十万円しても私は買うと思います。

実際に、数年前にトニー・オズが日本にセミナーをしたときに受講しましたが、その時のセミナー代が15万円程度だったと思います。

しかも、驚くべきことに、その内容は、この本より低かったと思いました。

プロのデイトレーダー、それも超腕利きのデイトレーダーが、横で売買しながら、何故、売買したのかを教えてくれる、そんな夢のような本が、この本です。

この本を読みこなせるかどうか、もし、本当の意味で読みこなすことができれば、この本1冊で、プロのデイトレーダーになることが十分に可能だと思います。

私とて、家族3人が私のトレードの利益だけで生活していますが、このトニーの本の範囲内のトレードテクニックが中心なのです。

というより、トレードテクニックなど、実は大した問題ではないのですが・・・


実は、私は、もともとトレードをきわめて複雑に見ようとして、もがき苦しんだ日々を10年以上送っていました。
当時は、複雑なオシレーター類の道具を難しい計算をして、どんどんどんどんと複雑に複雑にしていったのです。
国内で出版された本に飽き足らず、海外の本を買い求めて、人工知能などより複雑なテクニカル分析を追いかけて、もう餓鬼のようになって追い求めていました。

なまじチャートソフトやエクセルなどを使いこなすことができたので、さらにどつぼへ嵌っていきました。

そうなんですよ、川崎さん・・初心者は、ついつい複雑化の作業をしてしまうんですよ。

色んなオシレーター、STCやRCIなど、色々と使いこなすことが儲ける道だと、思ってしまうのです。
色んな指標を持ってきて、複雑化することがトレードの勉強と勘違いしてしまうのです。

そして、その結果、努力して努力して、複雑化をすればするほど、判断ができなくなるというジレンマ、ドツボにはまってしまいました。

しかし・・・あるきっかけで、集約化して本質を探る作業がトレードに勝つ秘訣だと気がついたのです。

やっとやっと、答えの見えない地獄の日々から開放されて、まともなレールに乗ることができたのです。


相場を理解するといういうことは、複雑化するのではなく、単純化するということなのだと・・・


そして・・・単純化できるということは、相場の背景にある本質の理解あってこそということ・・・


それは、残念ながら自分で気がついたのではなく、野川徹氏という相場師の教えがあったからなのが、情けないことなのですが・・・

複雑な道具を集めること、複雑な道具をいっぱい使うこと・・・そうではなく、単純な道具を使いこなすこと、こそが本質だと気がついたのです。それも、一見、誰でも知っているような簡単なものが・・・

もう、トレードを始めて20年が経とうとしていました。

このあたりのことは、私の別のブログにも書いています。

このような道に入らないようにと、アホな投資家の回り道人生を書いています。


プロのトレードは、極めてシンプルなので、それに気が付けるかどうか、それが踏み絵だということが理解できれば、中級者から上級者への門が開かれたのと同じです。

しかし、これは回り道をしてこそ気がつけるものでもあり・・難しいですね。

相場を目指そうとする人が一度は入らないといけない道なのかもしれません。
しかし、その道に10年も20年もいる必要性はどこにもありませんね。
1~3年ぐらいで十分じゃないでしょうか。

そういえば、師匠の野川氏も、実は、複雑化の道を進んで相場が見えない時期を経験されています。その期間は数年と私と違って短かったのですが・・・


それから、本はできるだけ沢山読んでください。
トレードの損にくらべたら安いものです。
沢山読んでわかることは、ほとんどの本が役にたたない、ということです。

しかし、沢山読まないと、何がよくて、何がだめなのか、それがわからないんです。
一見、手法が書いてあって、これがノウハウだ、というような本はだいたいだめです。

だめなものが見えることによって、良い本の価値が見えてきます。

多くを当たることによって、本質が見えるのです。これにも時間がかかります。
全てを当てようとしても、これは難しいです。

私は、たまに海外旅行に行きますが、そのとき、海外に出て、はじめて日本の良さがわかるのです。
外から見て、はじめて日本という国の本質が見えてくるのですね。

トレードも同じです。全てを当てることは不可能です。しかし、どれがいいチャンスで、悪いトレードなのか。損を積みかさねて、経験を蓄積しないと、なかなかその選球眼がつきません。

これは、職人技を身につける過程と全く同じです。

陶芸家の土の見極め、火の加減、など、最初からわかることなど1つもないでしょう。

それと同じです。

凄腕トニーが、その売買を惜しみなくトレードを見せてくれている本の価値は、数十万円のセミナーを行ったこと以上の価値があります。


この本を読んで、トニーと一緒に何度もプロトレーダーの売買ポイントを繰り返し繰り返しトレースしてみてください。

そして、自分なりに考えてみるのです。

自分ならどうしているのだろうか。

ここでエントリーしたのは何故なんだろうか。

ここで損切りできただろうか。

ここで利食いしただろうか。


それと、こうやって売買している一連のトレードを通して、結果としては利益にしている、ということを感じてもらいたいのです。

一回一回のトレードでは、勝ったり負けたり・・・大したことないじゃないか。

トッププロっていったって、結構負けてるじゃないか。

それぞれのエントリーを常に葛藤をしながら売買しているじゃないか。

プロといっても、悩んでいる、俺たちと同じじゃないか。

当たり前の売買しかしていないじゃないか。こんなのがプロなの・・・

感じてみてください・・・神業のような相場の読みがあって、常人には決してマネのできないようなポイントで売買するのがプロだということでは決してないということ。

しかし・・・そんなトニー・オズが、結果的にはトータルとして利益に回してきているのはどうしてなのか。

そっ、そうなのか・・・一連の売買で利益を出す、ということは・・・

かっ、悲しいけど・・これが相場・・・

わ、わかった、わかったよ…ララァ…

人はわかりあえないといけないんだ…


理屈だけではなく、こうやって繰り返すことによって、見えてくるものが絶対にあるんです。

理屈っぽい大人は、どうしても理屈から入ろうとします。

しかし、トレードの中でも、特にデイトレードは、理屈だけでは片付かない部分が非常に大きいものだと思います。

でも、世の中、理屈ではなくフォースを感じないといけないこともあるんです。

習うより慣れろ・・・

ララァ私を導いてくれ!!

みたいな・・

この一冊、という本を選べ、といわれれば間違いなくこの本を推奨するでしょう。
それだけの本です。

高い本ですが、何万円もする情報商材の何十個分の価値は十分にあります。

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トレーディングエッジ入門
トレーディングエッジ入門 利益を増やしてドローダウンを減らす方法

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ボー・ヨーダー, 長尾慎太郎, 井田京子
パンローリング A5判 上製本 238頁 2008年5月発売
3,990円 (税込)


★★★★★

主な対象者:初級から上級のFX、株式スイングトレード、デイトレードを志す人


一応、6月4日新刊の本です。出版元パンローリング直営店のトレーダーズショップからは、15日に発送が開始されているので、17日に手元に来ました。そして2日で一気に読んでしまいました。

レビューとしては、最速でしょう。
とにかく、今年上半期で、最高の評価を出せる本だと思います。
絶賛します。というより、ここ数年を通じてもトップランクになるのかもしれません。

少なくとも、この本に書かれている「エッジ」という概念を理解しているかしていないか、によって、暗闇をロウソクの明かりで進むのか、強力なサーチライトを持っているか、の違いぐらの大きな差が出る考え方、概念だと思うのです。

これまで、あまり明らかにされてはこなかったこと・・・本当のプロトレーダーの相場の見方、考え方、ツボを得たポイントを余すことなく紹介しているのがこの本です。

この本の概念を理解することによって、これまで見えなかったチャートというものが、生き生きと息づいて見えてくるようになるかもしれません。

なんと言っても一番のポイントは、チャートの背景にあるものがしっかりと書かれているということだと思います。

この点を理解することによって、戦略など知らなくても、この本で書いてあるエッジという概念とあわせて、相場というものの本質的な理解を深めることによって、チャートのポイントなどは自然と見えてくる・・・そういう超強力な魚群探知機を手にいれることになれる、と思います。


今の自分で考えると、「相場の理解」という点では、それなりに見えているところもあると自分では思っているのですが、もし、自分が初心者のころに、相場がなかなか取れなくてあえいでいるときに、この本に出合えていたら、あれだけの苦しみと時間がどれだけ短縮されたことか、と、感慨深く読みました。

今から相場を始める若い人は本当に恵まれている。昔は無かった・・・・ぶつぶつぶつぶつ。

正直、多くの人には読んで欲しくはない種類の本の筆頭に挙げたい、と思います。
ライバルは一人でも少なく、損をしてくれる大衆投資家は一人でも多くいることが、自分が勝てるポイントですから・・・こんな相場の理解などしてほしくもない。
機械的にパターンに従って黙々と損してほしい。大衆には、いつまでもいつまでも。

そうでないと、相場で取れるところ・・・すなわちエッジがなくなる!!

ただし、初心者には結構難しいかもしれません。チャート分析については、一般的なベースとなるパターンである、移動平均とか、サポートレジスタンス、ペナント、フラッグなど、基本的なことを理解している、という前提で話が進みます。

それだけに、いかにもプロ的な教科書という感じです。

また、高度な内容であるにもかかわらず、読むのは非常に楽です。これも特筆でしょう。

この手の本では、内容は薄っぺらにもかかわらず、書いていることは非常に難解、というものによく出くわします。
要するに、と考えると、本当に大した内容も無いのに、専門用語を並べ立てて、文章に回りくどくて・・ヘタッピーな翻訳とあいまって何が言いたいのかが全く見えなくなる、そういう本が結構多いのですが、そういう中では、驚くほど高度なことをさらっと書いているこの本には、もう降参です。

また、大したこともない手法、戦略を大袈裟に紹介しているだけの投資本が多い中でも、これだけの内容の本は、100万円にも値するでしょう。

また、筆者の経験で、過去の失敗の教訓から、こう考える、というロジックもわかりやすくて、2日で一気に読んでしまいました。これだけの本をこのスピードで読めるというのも驚きです。それだけいい本だということでしょう。

このブログには、1日数名程度の訪問しかないので、本音を書けるのだけれど、本当に多くの人には読んでほしくない!!
パラパラと読めば、「大したことねぇーな」と皆見逃してくれる、のだろうか、と思いました。

これは、とにかく手元に置いておいて、何度も読んでいきたい本となったことだけは確かです。

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伝説のトレーダー集団 タートル流投資の魔術
伝説のトレーダー集団 タートル流投資の魔術伝説のトレーダー集団 タートル流投資の魔術
(2007/10/17)
カーティス・フェイス

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★★★★★

新刊本、1日で一気に読みました。
それだけ面白い本でした。

相場本には、面白いけれど内容が薄い本と読みにくいが内容が濃い本があります。
しかし、残念ながら面白くて内容が濃い、という本にはなかなかめぐりあえないものです。
この本は・・・今年のベスト5に入れたいと思う本でした。

タートル流と書いていることから、タートルの紹介だろう、と思っていたのですが、確かにそうではあるものの、内容が単なるタートルの売買手法というだけではなくて、システム、そして投資ということ全般に関する大切な内容が随所に盛り込まれていたのは、嬉しい誤算でした。

同じタートルの売買手法を教えられた13名の中でも、大儲けした者ばかりではない、利益が出せずに脱落した者もいたそうです。

何故か。何故これだけプログラムの伝授を受けて、利益を出せなかったのか・・・など、耳に痛いことが数多く語られています。

投資心理学の本は、とても読みにくいものが多いのですが、この本は、そういう投資心理についても、ずばり本質の部分を平易に書いてくれています。

また、タートルという分野に留まらず、あらゆるシステム運用ということについて、鋭い考察がされています。

システム売買の人にとっては言うまでもありませんが、投資心理という点で、またあらゆる投資の原理原則を鋭く指摘してくれているという点でも、スイングトレーダーやデイトレーダーにとっても本当にお勧めです。

タートル売買の全てが明かされているという点では、ラッセル・サンズの2万円の本もリリースされていますが、この1700円の本にはそれに負けず劣らずというより、それ以上の内容に仕上がっているように思いました。

もし私が相場を始めたころにこの本に出合えていたら、おそらく10年近い回り道をせずに済んだだろうと思います。

1700円でこの内容は、もう犯罪行為です。

この本がこの値段だったら、何万円も取るセミナーや情報商材のほとんどが100円程度の内容になってしまうのでは・・・

この本・・・10年前なら軽く100万円でも買ったであろう内容です。というより10数年前には、実際にタートルの手法を伝授するというセミナーがアメリカでは100万円以上の値段がついていた、ということです。

手放しで素晴らしい本。文句なしにお勧めしたいと思います。

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